フィラリアとは、寄生虫の名前で、心臓に住み着いて様々な障害をおこす細長い虫です。
長いもので28cmもあり、心臓に寄生すると血液の循環が悪くなって肝臓、腎臓、肺など多くの臓器に異常をきたします。
特に小型犬は心臓も小さいので、少数寄生でも重い障害を起こします。犬たちの死因のトップがこのフィラリア症という、とても怖い病気です。
- 飼い主様が比較的気づきやすいものは・・・
- 食欲がなくなる
- 体重が減少する
- 散歩に行きたがらない
- 運動後に失神して倒れる
- ゼーゼーした咳をする
- その他に気をつけたいものは・・・
- 呼吸が速くなる
- 口、眼などの粘膜に赤みがない
- 胸囲が大きくなってきた
- 尿が赤ワインのように赤みを帯びる
フィラリアは、蚊が媒介する寄生虫で、約4~5ヵ月かけて脱皮を繰り返し30cm程に成長して心臓の肺動脈に最終的に住み着きます。
成虫になったフィラリアの寿命は約5年程と言われており、室内飼育の場合でも蚊に刺されるチャンスが少しでもあるようなら必ず予防してあげて下さい。
また、猫もフィラリアに感染しますので、出来るだけ予防するようにしてあげて下さい。
- 1. まずは血液検査を受けましょう
- フィラリアは、蚊が媒介するため、夏を越すたびに感染率が高くなります。血液を調べれば、感染しているかどうかが分かりますのでぜひチェックをして下さい。
寄生しているかどうかは、血液中の子虫検査と免疫検査によって行われます。また、飼い主様が普段から注意深く観察して、少しでも気がついたことがあればご相談にお越し下さい。
- 2. 毎月1回の投薬を行います
- 残念ながら、フィラリアの感染を予防できるワクチンはありません。
しかし、愛犬をフィラリアから守るための予防薬がございますので、どうぞご安心下さい。
この予防薬は、蚊から感染した幼虫が心臓にたどり着くまでに完全に殺すというもので、毎月1回の投薬だけでフィラリアを安全に予防することが可能です。
- 3. 投薬を続けて下さい
- 投薬は、蚊からの感染が始まって1ヵ月後から、感染が終わって1ヵ月後まで、その間は必ず、1ヵ月間隔で、毎月の投薬を行うことが大切です。
途中でやめてしまったり、1ヵ月でも忘れたりしては、せっかくの投薬もムダになりかねません。
投薬を始めたら最後まできちんと行うことが大切です。